ひざ操体法

がんを再発させない5つの習慣

 2014年6月学研パブリッシングより発刊。

 いわゆる老化現象に伴う変形性ひざ関節症は、40歳以上男性の42%、女性61.5%と非常に多く見られます(出典1)。それに伴う慢性のひざ関節痛も男性で6.4%、女性で8.6%と多くの方が苦しんでいます(出典2)。変形性ひざ関節症の治療法としては、減量、運動療法の生活習慣改善と、ヒアルロン酸関節内局注や消炎鎮痛剤、人工関節置換術などの医学的治療があります。しかし、2013年の米国整形画家学会でヒアルロン酸局注の効果が否定され、人工関節置換術以外に持続性のある有効な治療法がないのが現状です。とはいえ、人工関節置換術も改良が進んではいますが、耐用年数が15〜20年でしばしば再手術が必要になることや大きな負荷はかけられないといった問題があります。なにより「手術という恐いおもいをするのは絶対にイヤ!」という人も多いことでしょう(実は筆者もその一人です−恥?)

 この本は筆者が信奉し30年以上実践する「気持ちよいは体によい」という操体原理に基づき、いわゆる老化現象に伴うひざ痛の根本的解決を目指してつくられました。自分でできるゆがみ取りの「ひざ操体法」を寝る前3分で実践し、それ以外に呼吸・飲食・筋トレ・ストレス管理・環境整備による体質改善を行えば徐々にひざの慢性痛が改善してゆきます。なぜなら、こうしたアプローチは変形性ひざ関節症の原因そのものをなくすからです。ただ、生活習慣を改めたからといって長年かけて起きた痛みが明日からなくなるわけではありません。筆者の臨床経験からは月単位の時間を掛けて少しずつ少しずつ痛みが軽くなってゆきます。焦ってすぐに痛みをなくそうとせず、「自分の体を治すのは自分の自然治癒力以外ない」ことを受け入れて努力すれば必ずよくなります。本ではひざ痛治しに、どうしてもこれだけはという必要な項目に絞ってコンパクトに読みやすく書きました。

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出典1:川口 浩 村木 重之 岡 敬之 阿久根 徹 馬渕 昭彦 中村 耕三 吉村 典子:変形性関節症の大規模臨床統合データベースの構築と、これを用いた観察疫学・ゲノム疫学研究.日本整形外科学会誌 82(2)2008
出典2:日経メディカルオンライン 2008年6月13日